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翻訳だけじゃない。制作まで“ワンストップ”で届ける私たちの仕事

1. はじめに

わたしたちは、ふだんはお客様の「翻訳」に関するご要望をお手伝いしています。

たとえば、「ポスター」「カタログ」などの印刷物に記載された文章の翻訳があります。

そして、そのような「翻訳」は、多くの場合、前後の文脈や背景に合わせた「ライティング」

と言えるかもしれません。

また、いまはAI翻訳の技術も大きく進歩していて、いまでは、AIでも『翻訳』を上手に行います。

そのため、もし人がAIと同じことをしていては、意味を失ってしまうでしょう。

そもそも人が行う『翻訳』は、単に言葉を右から左へ置き換える作業ではありません。

むしろ、その文脈や場面の中でどのように言えば最もわかりやすく、自然で、伝わるのかを考える。

その視点をもとに、ある言語から別の言語へと表現を再構築する——。

つまり、それこそが、人が行なう「翻訳」という繊細で創造的な作業です。

2. さらに翻訳の先へ

しかし実際、こういった「翻訳」または「ローカライズ」のみで終わるケースはほとんどありません。

「ポスター」「カタログ」といった広告宣伝物は、最終的には「印刷物」として納品されることが多いからです。

(もちろん、「PDF」のようなデータで完結する場合もありますが、ほとんどはプリントアウトを前提に作られます。)

そのため、お客様の多くが、「ワンストップで最終成果物まで」依頼できる点を便宜に感じてくださっています。

とくに依頼先に困るオリジナルな内容で、私たちを使っていただけているのかなと思い、とてもうれしく感じるこの頃です。

今日は、その中でも特に際立って「異色」と思われるご依頼内容について、ご紹介しようと思います。

何が「異色」だったのかというと、少し変わった素材を使ったパネルの製作をお手伝いしたことです。

3. 異色のご依頼内容 – リボード編 –

今回はお客様から、ショールームの入口に設置する 「ウェルカムボード」 を作りたいというご相談をいただきました。

具体的なご要望は、次のとおりです。

  1. ショールームの入口に大型のボードを設置し、来場者を歓迎するメッセージを添えたい。
  2. 外から室内が見えないようにし、入口の「パーティション」としても使いたい。
  3. 表面・裏面の両方に印刷し、迫力あるグラフィックデザインを仕上げたい。

これらの条件を満たすためには、ある程度の存在感がありながらも、安全性と

軽さを兼ね備えた素材が必要でした。

サイズが大きくても丈夫で、印刷が可能であり、しかも設置や移動が容易で、

万が一倒れても危険の少ない素材。

そこで私たちがご提案したのが、「リボード(Re-board)」という段ボール素材です。

強度がありながら非常に軽量で、環境にもやさしいという特徴を持ち、

展示会やイベント装飾などでも注目されています。

4. リボードとは ?

ここで、少し「リボード」(注※)について、ご紹介いたします。

※「Re-board®」という登録商標の商品群が代表的ですが、ここでは一般名称として“リボード”と記します。

このリボードは、スウェーデン発の100%紙素材でできた軽量かつ丈夫なエコ素材です。

内部が、「ハニカム(蜂の巣)構造」になった〈軽量・高強度〉が特長です。

その一方で、見た目は厚手の段ボールに近いのに、加工しやすく、印刷も鮮やか。

POPやサインから展示什器、簡易ブース、撮影セットまで、短期〜中期の

空間づくりで世界的に使われています。

5. Why Us ―「翻訳会社なのに?」と思われるかもしれませんが

今回はこのリボードを使って、縦2メートル×横3メートルの大型ボードを制作することになりました。

ところで、どうして「翻訳会社がリボード製品を?」と不思議に思われるかもしれません。

実は私たちは「制作」のできる「翻訳会社」として、お客様から信頼をいただいています。

これまでも、展示会で使用される大型パネルや大判ポスターを デザインから印刷・出力まで

一貫対応してきました。

ちなみに、中でも最大サイズは、なんと 全長7メートル にも及ぶパネルです。

6. ウェルカムボードに最適な「リボード」

さて、今回のご依頼は、オフィスショールームで来場者を迎えるためのウェルカムボード。

「課題解決につながるものづくり」をお手伝いできる点が、私たちの強みです。

単に言葉を扱うだけでなく、お客様の「伝えたい」を “かたち” にする課題解決型の

制作も得意としています。

そこで、ご提案したのは、入口で強く印象に残るダイナミックな形状です。

試行錯誤を重ねながら、ワイド感のある上図のようなラウンド形状のボードパネルを設計しました。

単なる平面ボードではなく、緩やかに弧を描く「ラウンド形」にすることで、立体感と奥行きが生まれ、見る人の目を引きつけます。

正面(オモテ)から見ると迫力ある遠近感が感じられ、

裏面(ウラ)からは中央から左右にかけての湾曲が、空間全体に広がりをもたらします。

そして、このような立体的な造形を支えるのが、まさに リボードの強みです。

Vカット(面取り)による折り曲げ加工が可能で、工具を使わずに差し込みで簡単に組み立てられます。

実際にお客様が組み立てた際も、数十分で完成しました。

7. ダイナミックなデザイン

お客様の承認をいただき、形状が決定したあとは、いよいよその造形にぴったりと合うグラフィックデザインの制作です。

せっかくのワイドな形状を活かし、空間に広がりを感じさせるデザインに仕上げたいと考えました。

正面(オモテ)には、お客様のロゴと企業スローガンを大きく配置。

今回のお客様のビジネスは、「地球環境を守る」ことにも関連する分野です。

その理念が来場者に自然と伝わるよう、豊かな緑や大地を象徴するビジュアルを全面にあしらいました。

見る人が一瞬で「この企業が何を大切にしているのか」を感じ取れるよう、色味や構図にもこだわりました。

裏面(ウラ)には、企業の歩みを紹介する「沿革」をデザイン。

時系列で読みやすく整理しながら、デザインとしても美しく見せる構成を工夫しました。

情報としてのわかりやすさと、空間演出としての印象の両立を目指した点がポイントです。

いく度か校正を重ね、細部まで調整を行ったのち、ついに完成したのがこちらのリボード・ウェルカムボードです。

実際にショールームに設置されると、そのサイズの大きさもあってか、空間全体の雰囲気が引き締まりました。

ウェルカムボードが、来場者の視線を自然に入口へ導くきながら、お客様ブランドの世界観を力強く伝えているようでした。

リボードは、大きな面でも美しくカラー印刷ができるうえ、再生可能な紙100%で作られています。

結果として、環境保全に力を入れてビジネスを展開している今回のお客様には、理念とマッチした素材といえるでしょう。

8. お客様の声とプロジェクトのまとめ

完成後、お客様からはうれしいお言葉をいただきました。

「想像以上の仕上がりでした。思っていたより沿革の表示も大きく見やすくて良かったです。ありがとうございました。」

このコメントをいただいたとき、スタッフの顔に自然と笑みがこぼれました。

翻訳という枠を超えて、「伝わるかたち」を共に作り上げられたことを実感できた瞬間でした。

私たちは“翻訳会社”でありながら、言葉の向こうにある「伝わり方」そのものをデザインする

存在でありたいと考えています。

ポスター、カタログ、展示会パネルなど、言葉とデザインの両方が関わるご相談は、

翻訳から制作・出力までを一貫してサポートいたします。

お仕事のご相談・お見積りについて

翻訳だけでなく、

「多言語版の印刷物を作りたい」

「海外向けの展示会パネルをデザインしたい」

「ローカライズを含めて提案してほしい」

といったご相談も承っています。

案件の規模にかかわらず、内容をお聞かせいただければ、最適な方法やお見積りをご提案いたします。

どうぞお気軽にご相談ください。

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